てのひら文庫

「てのひら文庫」は,ロングセラーの子ども向け読み物シリーズです。

本の面白さを味わえる豊富なジャンル

長く読み継がれてきた古典的名作から,ノンフィクションまで幅広い作品が集結!

読み切ったよろこびを実感できる

コンパクトなA5判!手ごろな長さで,読み切った達成感を得られます。

読みやすさに配慮

学年に合わせた作品の選定,難しい語句には注をつけています。

読書することには,魅力がいっぱい!
てのひら文庫を読んで,読み取る力(読解力)を身につけよう!

読書感想文コンクールでよく読まれている本

〔一般財団法人 総合初等教育研究所 調べ〕


(一財)総合初等教育研究所では,「てのひら文庫賞」読書感想文全国コンクール及び「てのひら文庫賞」読書感想文岐阜県コンクールを開催いたしております。
今年度も募集要項を発表いたしました。てのひら文庫を読み,学校を通じて感想文をお寄せください。

錦織友子(作)

妹が1年生になってから,「わたし」は泣き虫の妹に振り回されてばかり。とうとう怒りにまかせて妹をしかりつけてしまいます。

藤田のぼる(作)

1940年に開かれるはずだった東京オリンピックがまぼろしとなったのはなぜ?オリンピックの歴史を知ることで,オリンピックに関わる人々の思いが分かる1冊です。

佐藤凉子(作)

みんなが大好きアイスクリーム。「アイスクリーム」はどうやってできたの?そんな疑問に答える作品。

寺村輝夫(作)

よく書き間違えをするあわてんぼうのオムくん。たくさんできたけしゴムのかすで,けしゴムを作ってみたら…。

浜田広介(作)

村人となかよくなりたい赤おにのために,自分から悪者を演じる青おに。長く読み継がれている名作です。

真鍋和子(作)

貧しい人にすべてをささげ,誰に対しても分けへだてなく献身的な愛に生きたマザー=テレサの伝記です。

このページの掲載教材は、学校の授業で使用される教材ですので、書店販売や個人販売はいたしておりません。

読書の喜びを子どもたちに

「てのひら文庫」という本はー
「子どもたちの小さなてのひらに載せられ,あたためられ,随所に運ばれ,そして,くい入るように読破してもらいたいー。」
そう願って,『てのひら文庫』という名にしました。
手軽であるけれども,いや,手軽であるだけに,古典,新作と内容を厳選し,原典に忠実に,しかも読みやすく,その上,できるだけ廉価で,学級全員の手にわたるようにと,最善を尽くしました。
総監修 石森延男

てのひら文庫の特長

子どもが読書習慣を身に付けられるようにと考えました。

  1. 読破する喜びと充実感を得られる手ごろな長さ
  2. 発達段階や国語教材・他教科との関連を考えた作品選定
  3. 本のおもしろさを味わえるバラエティ豊かな作品群
  4. 一流の画家による美しく楽しい挿絵
  5. 読解力をはぐくむ読みを深めるための「てびき」を全作品に掲載
  6. 学年配当漢字に合わせた表記,難しい語句には注をつけるなど,読みやすいように配慮

作品選定の要点

豊かな日本語を身に付け,学ぶ意欲を高めるような作品を選びました。

  1. 読み継いでいきたい児童文学の名作を掲載しました。
  2. 今を代表する児童文学作家による新しい名作を豊富にそろえました。
  3. 子どもの好奇心を呼び起こすノンフィクションを充実しました。

多様な読書指導法をわかりやすく解説した教師用別冊「読書指導のてびき」をご用意しました。
長い作品に挑戦したい子どものために,読み応えのある長編「チャレンジ号」(別売)もあります。

監修にあたって考えたこと

「てのひら文庫」は,子どもたちの心の中で成長する一粒の種
昔から,読書は「心の糧」「魂の糧」などといわれてきました。まことに古めかしい表現ですが,時代は変わっても,人間形成の上に,そのことはやはり真実であると思います。現代流にいえば,「精神的栄養」とでもいうところでしょうが,言葉は変わっても,その意味するところは同じでしょう。
わたしたちが,子どもたちに1冊の本を与えるということは,それが,子どもたちの心を豊かに育てる糧になるようにと願って,一粒の種を蒔くようなものだと,わたしは思っています。
かれらの心に蒔かれた一粒の種は,適度の温かさと,光と,うるおいを得て,かれらの心の中に芽を出し,育ち,やがてかれらの人間性を高め,磨いていくことになるのでしょう。そうして,世の中の美しいもの,清らかなもの,正しいもの,真実なもの,温かいもの,強いもの,おおびそれに反するものを,素直に甘受し,正しく認識することのできる人間として成長していくことになるのでしょう。
こう考えれば,一粒の種としての本は,子どもの心の中で,かれらとともに成長を続け,やがて,「生涯の書」となるのかもしれません。
ある人には,『トム=ソーヤの冒険』が,ある人には,『ロビンソン=クルーソー』が,ある人には,『古事記物語』が,また『杜子春』が,また『グスコーブドリの伝記』が。その他,民話が,科学読み物が,エッセーが。
事実,ある人は『くまのプーさん』を,心に残る1冊の本として挙げています。ある人は,『マテオ=ファルコーネ』を挙げています。いずれも知名の方です。そして,それは幼少の折りに読まれたもので,まさしく一粒の種であった,といえます。
「てのひら文庫」は,それこそささやかな,一粒の種です。しかし,すぐれた種として,子どもの心に実れかしと念じて,おびただしい作品ー古典といわず現代といわず,また内外を問わず,有名無名を問わず,選び抜いたものです。
これを,できるだけ安価に,日本じゅうの子どもの手に送り届けることができたら,どんなにいいことだろう……と,わたしたちは考えたのでした。「てのひら文庫」は,こうした願いをこめた一粒の種です。
この中から,子どもたちの心に,生涯残るものがあることを,ひそかに信じています。
「てのひら文庫」は,集団読書,個人の自由読書,いずれにも用いられるようにしました。所定のページ数に合わせて,短編ものを選ぶようにしましたから,かえって原作に忠実な,完全な作品として提供することになりました。
さまざまな条件を織り込んでのものですから,十分とはいえませんが,このささやかな文庫を手がかりに,子どもたちが読書好きになり,やがて分厚い本や,大部の本に向かっていくことを,わたしたちは心から念じています。

石森延男(1897~1987年)
北海道札幌市に生まれる。中学校教師を務めた後,1926年に満州に渡り,現地に住む日本人のための国語教科書編纂に携わる。1939年,文部省の図書監修官として帰国し,国定教科書の編集や学習指導要領の策定などに当たり,日本の国語教育の基礎を築いた。
また,教師時代から児童向けの読み物を書き始め,多数の作品を残した。『コタンの口笛』で未明文学賞,『パンのみやげ話』で第1回野間児童文学賞を受賞している。

規格
てのひら文庫
1~6年 各学年12冊 A5判
[1~2年]16・20ページ 
[3~6年]24・28ページ
定価 1冊200円(税込)
専用ケース100円(税込)
別冊教師用「読書指導のてびき」 A5判32ページ
てのひら文庫チャレンジ号
1~6年 各学年3冊 A5判
[1~2年]64ページ
[3年]80・96ページ
[4年]80・104ページ
[5年]80・112ページ
[6年]80ページ
定価 1冊400円(税込)
読書力と表現力の高揚をめざして
てのひら文庫賞全国読書感想文コンクール
主催 一般財団法人 総合初等教育研究所
後援 文部科学省
協賛 株式会社文溪堂  日本教育新聞社