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教材を活用した授業づくり


小学校英語活動コーディネーター 三浦邦子

発達段階に応じた活動――紙芝居「ブラウンベア」を使って

 『絵本“Brown Bear, Brown Bear. What do you see?”を使って活動を広げる』
 身体的にも、知的興味・関心でも学年によって大きな差のある小学校段階で、発達に応じた工夫をすることは優先すべき課題です。
 ここでは、お馴染みの絵本“Brown Bear, Brown Bear. What do you see?”を取り上げ、同じ教材で低学年から高学年までが楽しむことができる活動を紹介します。この本は、動物・色・問いと答えなどを織り交ぜて学習できる優れた教材です。読み聞かせだけで終わらないで、いろいろなセンテンスを使ったアクティビティにつなげると、さらに各学年の実態に応じた広がりのある活動にすることができます。

《低学年の活動》 「Brown Bearバスケット」

  1. フルーツバスケットの要領で、腰掛けている児童全員が“Brown Bear, Brown Bear. What do you see?”と聞く。
  2. “I see a (絵カードの内容), looking at me!”のようなオニの答えで、red birdのカードをもっている児童は“A red bird!”と言いながら席を変える。

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<活動のポイント>
  • まだまだ英語に慣れていなくて、一人で言うことに不安を感じがちな低学年では、問いかけの言葉を全員で言うようにすると、安心して繰り返しセンテンスを声に出す活動が有効です。
  • 1人で言わなければならないオニ(it)が不安そうなときには、指導者が手助けをしましょう。
  • “I see children, looking at me!”と言ったときには、全員が席をシャッフルするルールで、さらに盛り上がります。
<児童のやり取り>

準備するもの……Brown bear 動物絵カード1人1枚

全員: Brown Bear, Brown Bear. What do you see?
オニ(it): I see a (絵カードの内容), looking at me!
(慣れてきたら、2〜3種類の動物名を言うようにするとよい)
カードをもっている人: A (絵カードの内容)!
(隣の人に必ずもっているカードの動物名を言って、“OK”と言ってもらったら移動できる)
オニ(it): I see children, looking at me!
(全員が自分のカードの名前を、隣の人に言ってから移動する)

《中学年の活動》 「Memoryゲーム」

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 英語の言い方にも慣れて人とかかわり合って活動することへの関心が増し、行動が活発になる中学年の児童は、少人数のグループで自信をもって言いたいことを話す活動を好みます。相手の名前をコールした問いかけは、より中学年らしい仲間意識を高める活動になります。
 この活動は、4〜5人グループで行う神経衰弱に似たゲームです。

  1. Taro, Taro, what do you see?”と聞かれたTaroは、表にした色つきのカードを選んで、“I see a(絵カードの内容), looking at me.”と言う。
     ※ここでグループ全員がTaroに“Pick a card!”と言う。Taroが選んだカードの名前を繰り返すことが大切である
  2. Taroが選んだ2枚のカードが同じだったら、みんなで“Yeah!”と言ってグループに1ポイントもらえる。2枚のカードが違っていたら“Oh, no!”とジェスチャー付きで言い、次の人と交代する。
<活動のポイント>
  • 合っていた人だけがポイントをもらえるのではなくて、グループに1 pointというところがキーになります。
<児童のやりとり>

準備するもの…… 色つき動物絵カード、裏が白い動物絵カード各1組

グループ全員: Taro, Taro, what do you see?
一人目: I see a (絵カードの内容), looking at me.
(表向きにした、色つきカードから好きなカードを1枚選ぶ)
グループ全員: Pick a card.
一人目: (裏向きにした、裏が白い方のカードから1枚選ぶ)
グループ全員: (色つきと裏が白のカードが同じだったら)
A (絵カードの内容)! Yeah! 1 point!
(色つきと裏が白のカードが違っていたら)
A (絵カードの内容)! Oh, no!

《高学年の活動》 「他のテーマと組み合わせたやり取り」

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知的興味が高まり主体性が強くなる一方で、英語に限らず自分を表現することに消極的になりがちな高学年の児童には、必然性のあるやり取りをして友達とかかわり合いながら課題をクリアする体験をさせたいものです。

  1. クラスを2グループに分け、紙コップの双眼鏡binocularsとシールをもった相手に、“Hello, Takeshi! What do you see?”と尋ねる。
  2. 双眼鏡をもったTakeshiは、“I see a post office!”のように、黒板や壁に貼った施設の絵カードを見て、施設の名前を言う。
  3. 聞いた方は、“Oh, a post office!”と言って、Takashiに施設一覧表のpost officeのところに、シールを貼ってもらう。
<活動のポイント>
  • シールのやり取りでは、“Here you are.”“Thank you.”を言うことがコミュニケーション活動として大切です。
  • 途中で双眼鏡をもつ役を交代させましょう。
<児童のやりとり>

準備するもの……紙コップ製の双眼鏡、stickers、施設の掲示用カード、 施設一覧表

尋ねる人: Hello, Takeshi! What do you see?
紙コップの双眼鏡とシールをもった人: I see a post office!
尋ねる人: Where is the post office?
紙コップの双眼鏡とシールをもった人: It's here. Here you are.
(一覧表にstickerを貼ってあげる)
尋ねる人: Thank you.
紙コップの双眼鏡とシールをもった人: You're welcome. See you!

 どのゲームも、やめるタイミングがつかめないくらい夢中になる活動です。しかし、ゲームに集中するあまり、英語でのやり取りが疎かになってしまってはコミュニケーションの意味がありません。やり取りの仕方をきちんと納得させてからゲームを始めさせることが大切です。
 このように、各学年や実態に応じて活動を工夫し、コミュニケーションの楽しさをより多く体験させ、さらに小学校での英語活動を充実させていくようにしてください。